2025年8月04日

「歯科って保険が使えないこと多くない?」
「ちゃんと治したいなら自費になるの?」
こんな疑問を持たれた方、けっこう多いと思います。
実はこの話、制度の成り立ちまでさかのぼる必要があるんです。
保険治療、保険外治療の違いについてはこちら
歯科保険のスタート地点は“虫歯だらけ”の時代
日本の保険制度ができた1960年代、当時はむし歯がとんでもなく多く、「う蝕の洪水」と呼ばれるような状況でした。しかも歯科医師の数が足りておらず、とにかく早く・安く治すことが最優先。
そんな時代背景もあって、歯科保険は「悪くなった歯を削って詰めて終わり」という、スピード重視の制度として始まりました。原因を探ったり、予防に時間をかけたりする余裕はなかったんですね。

医科と歯科の保険が違う理由
医科で扱う病気の多くは命に関わるものです。
だから「今できる最善の治療」が保険でカバーされるのが当たり前。
一方で、虫歯や歯周病は基本的には命に直結しないと見られてきました。
「痛くなければOK」「噛めれば十分」という最低限の機能回復がゴールとされがちです。
それに生活習慣で予防できるっていう前提もあって、制度上は“そこまで保険でカバーしなくても…”という流れになったのかもしれません。
じゃあ、どうすればいいの?
もちろん、今は歯の健康が全身の健康に関わることも知られてきています。
でも制度そのものは昔の設計を引きずっているため、「より良い治療」を求めるとどうしても保険の枠を超えてしまうことが多いんです。
私たちは、保険・自費にかかわらず、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすくお伝えしたうえで、患者さんに合った選択肢をご提案しています。
「何ができるか」「どこまでが保険か」など、気になることがあれば遠慮なく聞いてくださいね。
保険治療、保険外治療の違いについてはこちら